
【南加納アーカイブズ】南加納自主防災訓練(2019年7月)
南加納アーカイブズ「防災訓練」(2019年7月)
今回は、7月21日に南加納自治公民館で開催された「南加納自主防災訓練」の報告をさせていただきます。
防災コーディネーターの佐々木さんをはじめ、南消防署、消防団、防災士など災害のプロたちが講師です。
参加者数は、自治会45名、こども会60名、講師含むスタッフ20名と、合計125名でした。
防災講和(防災コーディネーター)
あなただけの避難場所を見つけよう
「警報が発令しました、避難してください」
避難指示を聞くと、行かないとダメなのは分かっているけど、少し抵抗がある方もいますよね。
「避難」と聞くと、指定された場所に行かないといけないイメージがありますが、実はそうではありません。
親や子、兄弟の家でも、どこでもいいのです。
大切なのは、「安全な場所」に行くことです。
安全な場所とは
「宮崎県全域に避難指示が出ています」「じゃあ、鹿児島県や大分県に避難するの?」そんなわけはありません。
河川の氾濫、崖崩れ、大津波など、何が危険なのかは、あなたが住んでいる場所によって変わります。
「あなたの危険」に合わせた「あなただけの避難場所」を日ごろから決めておきましょう。
まずは、避難という言葉の敷居を低くすることが大切です。
なまずの学校(防災カードゲーム)
カードもいろいろ、選択肢もいろいろ
提示された災害に、役に立つ道具をカードの中から選ぶというゲームをしました。
子どもたちが「はい!〇〇です」と答えると「いいですね、それは、こういう風に使えますね」と佐々木さんが褒めます。
すると子供たちは、「これも使えるよ!」と違うカードを見せます。「これも使える」「これはどうかな」
そのすべてに「いいですね、使えますね」と答えているのが印象的でした。
このゲームは1つの正解を探すのではなくて、この道具があれば、こう役に立つのではないかという発想力が鍛えられる気がします。
火災の現場に、「軍手」は必要か
私(書記:上田)が一番印象に残っているのは、火災時に役立つ道具は?でした。
こどもたちが「水のペットボトル」や「毛布」などを答える中、ひとり「軍手」のカードを掲げた子どもがいました。
私は心の中で、「なぜ軍手?」と一瞬疑問に思いましたが、佐々木さんの「いいですね、熱いものを直接触らないために必要です」
「できれば、水で濡らすともっといいですね」という言葉に、「なるほど」と思わず脱帽でした。
たしかに、熱く熱されたドアノブすら素手では危険です。軍手は必要ですね。大変、勉強になりました。
AED、心肺蘇生、応急手当(女性消防団)
AEDを用いた電気ショック、胸骨圧迫による心臓マッサージなど、練習用のマネキンを用いて行いました。
まずは、意識があるかを確認
胸骨圧迫による心臓マッサージとAEDによる電気ショック
子どもたちも夢中になって、心臓マッサージを行っていました。
災害時の体位管理について(防災士)
災害時、うつぶせに倒れている人を仰向けにする方法や、意識障害のある方をどのような姿勢で寝かせればよいか、などの講習を受けました。
ちなみに倒れているのは会長です。
このあと会長は、無事に体育部長によって、楽な姿勢にしてもらいました。
煙体験(南消防署、消防団)
公民館の和室に、体に害のない、煙を部屋いっぱいにたちこめて、その中を壁伝いに進む体験をしました。
中は、バニラの香りがする煙でいっぱい。視界はゼロ。
体験した私の子供が書いた作文の一部
「今日は、自治会の防災訓練に行きました。」
「いろいろな体験をしましたが、一番つらかったのは煙体験でした。」
「もうしたくないので、絶対に火事は起こさないと心に決めました。」
私は防火管理者講習で、実は一度経験済みだったのですが、狭い部屋の中を手探りで進むのは緊張しました。
少し息苦しさもあって、精神的に鍛えられた感がしました。
京都のアニメーション会社の放火がありました。今回は、無害な白い煙で、部屋も小さく、壁伝いで進めるものでした。しかし、大きな事務所で、有毒ガスが立ち込める中、冷静に避難することがいかに困難か、実感しました。
火災で怖いのは、火ではなく、煙です。
屋外での消火訓練(南消防署、消防団)
小雨の降る中ですが、消火器体験、バケツリレーを行いました。
非常食の配布(南加納自治会)
参加者には、長期保存の水とパンの缶詰を配布しました。
備蓄するのではなく、ぜひ食べてくださいとお願いをしました。
「意外においしいね、じゃあ何個か買っておこうか」と、なるのを期待しています。
今の非常食は、美味しいですね。
保存して、期限が近付いたら美味しく食べて食べた分を補充しておく、これが賢い備蓄だそうです。
南加納は、しあわせな地域
最後に、私の感想です。
今回の防災訓練は、防災コーディネーターの佐々木さん主導のもと、南消防署、消防団、防災士、など多くの方が防災訓練に協力してくれました。
朝早くから打ち合わせをし、
子供たちを楽しませようと、雨に濡れながらも、
面白く、わかりやすく伝わるように努力される姿を見ると
南加納は本当に幸せな地域だと、心から思いました。
以上です。長文にお付き合いくださりありがとうございました。
記事:南加納自治会《書記》上田